「脚をだんだん強く」の嘘(110&111鞍目)
今日の乗馬は楽しかった!!
朝に乗ったティグレでは、TK先生から特別講習を受けたが、この内容はエルドラドランチのマル秘テクニックとなるので、ここでの紹介は差し控えたい。
そして、夕方に乗っただいちゃんである。
一昨日は思いっきり反抗されて、途中、TT先生にバトンタッチという状況に陥った。このことは、日曜の記事にも書いた通りである。
今日はそのリベンジである。
速歩に移る際、最初は軽く脚を使い、もしダメなら少しづつ脚を強くして、反抗を許さずに絶対に出そうと、心に決めて騎乗した。
ところが、やはり出ない^^
何とか出そうと、最後には最大限の力で強く脚を使ったが、やはり出ないのである。
どんどん、どんどんとバックしてしまう。
馬場から馬体の半分が出る位までもバックされてしまった。
必死になっていたので良く分からないが、10分か15分は格闘していたと思う。
一昨日と同じく、TT先生が見るに見かねて馬場にやってきた。
一瞬、交代して貰った方が良いのか?という思いが頭をよぎったが、ここで交代してしまえば、一昨日と同じである。
TT先生が見ている前で、格闘を続けた。
それでも、だいちゃんは速歩を出さない。一瞬、出たと思えば、すぐにやめてしまう。そして、またバックである。
さすがに無理かと諦めかけた時、TT先生が、
「脚を途中でやめている。馬がバックしている時に脚を使って前に出そうしても、途中でやめてしまったらバックを許したことになる」
この言葉がターニングポイントとなった。
乗馬の本やネットの情報を見ると、馬を動かすには最初は軽い扶助で、それでも動かなければだんだんと強くしていく、と書いてある。
これはこれで間違いではないかもしれない。
しかし、いくら脚を強くといっても、力の強い人もいれば弱い人もいる。
だんだんと強くすることで馬が動くのであれば、力の弱い人には馬は動かせないことになる。
しかし、実際は馬は動く。
小学生が乗って扶助しても動く時は動くのである。
馬の反応が鈍い時に、脚を強くすることは必要だが、これは絶対的な力の強さではない。相対的に強くなれば良いのである。
そして、最も重要なことは、馬が指示が従うまでやめないということである。
これまで僕は、脚の強さの方に目を奪われていた。
反抗がでたら、思いっきり脚を使えばよいのだと思っていた。
ところが、きょうのだいちゃんのように、僕の最大限の力で脚を使っても、それでも馬が動かない場合は、この考え方では対処できない。
大事なことは馬が指示通りの動くまで脚を継続することだということに、ようやく気付いた。
TT先生の言葉の後、僕はバックするだいちゃんに脚を入れ続けた。
そして、だいちゃんは速歩を出した。
(正確には、だいちゃんが速歩を出すまで脚を入れたということ)
この後、駈歩への移行でも多少の抵抗はあったが、それほど苦労なく対処ができた。
こうなると、不思議というか当り前というか、練習の後半になると、だいちゃん軽い扶助で速歩も駈歩もやってくれた。
今日のだいちゃんへの騎乗は、物凄く苦労はしたが、楽しかった!!
途中でTT先生に交代せずに最後まで頑張れたという充実感と、だいちゃんの抵抗の壁を越えたという達成感があった。
スイスイと動く馬に乗るのも楽しいが、僕は今日のような乗馬はかなり好きである。
(騎乗時間が長かったせいか、少し疲れ気味のティグレ)