還暦からの乗馬日誌

経験ゼロで61歳から乗馬を始めた記録です。

馬は安定させてはならないのか!~収縮ということ

昨日、クラブに行くと始めて見る会員さんがいた。

聞くと、九州の方で、月に一度エルドラドへ来て練習しているのだという。熱心な方だなぁと感心してしまった。

 

それに比べ私と言えば、クラブには行ったが、馬場の不良さに気が滅入って、結局、乗馬しなかった。情けないものである。

 

ただ、他の会員さんの練習風景を見物しながら、TK先生に大事なことを教わった。

 

乗馬には意味がよく分からない用語が多い。

例えば、「収縮」という言葉がある。通常の意味であれば、「引き締まって縮まる」であるが、乗馬で「引き締まって縮まる」とは、どういうことなのか?

今一つではなく、二つか三つ位、意味が分からない。

 

※収縮は、英語ではcollection、収集と言う意味になる。

 

この「収縮」ということを、TK先生に質問したのである。

先生は、馬のフィギュアを持ってきて、説明してくれた。

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まずは、この形である。

馬は、どっしりと大地に立っている。安定したフォームである。

 

安定したフォームは、一見良さそうである。

しかし、安定しているということは、反面、動きづらいということである。

馬がこういった状態では、騎乗者の指示に従って軽快に動くことは出来ないということになる。

 

先日の、私が騎乗した時のティグレの姿を見て欲しい。

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実に何とも安定した姿である!

このティグレの姿を見ただけで、私の乗馬技術が如何に低いかが分かるのである;;

ただ、これほど安定してくれていれば、馬場が不良であっても練習に支障はないだろう(笑)

 

ところで、馬が安定しているということは、馬の体重が四肢に分散し、重心が広範囲になっているということである。

 

ということは、不安定にするためには、体重の分散を出来るだけ一点に絞り、重心を狭い範囲に縮めれば良いということである。

つまり、この形である。

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馬の後肢が前肢に近づき、首は下向きに曲がって(屈撓)いる。

馬の重心は狭まり、馬体の下一点に収縮している。

 

※屈撓(くっとう)というのも訳の分からない言葉であり、また別の機会に触れたい。

 

これが、「収縮」であり、収縮とは馬体を縮めるのではなく、重心を縮めることだろうと、思う。

人間であれば、両足を広げ、足の裏全体を使って立っている状態から、爪先立ちをするようなものであり、不安定ではあるが俊敏に動けるようになる。

 

この、安定・不安定という観点から乗馬技術を考えてみると、以下の様になるのではないか。

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初心者の段階では、騎乗者は不安定、つまりはバランスが悪く、馬は安定した状態であるから、馬は簡単には動いてくれない。

 

ここから経験を積んでいくと、騎乗者のバランスが良くなってくる。こうなると、ある程度馬を動かすことは出来るようになる。

しかし、馬の方も安定した状態なので、自由自在に動かすということは出来ない。

 

次の段階では、騎乗者は馬を自由自在に扱うために、馬を不安定にさせようとする。

そうすると、その馬を不安定にさせようとする行為が、自分自身のバランスを崩し、不安定さを生んでしまう。

多分、この段階が一番難しく、また時間もかかるのではないかと、思う。

 

そうして、この段階をクリア出来た者だけが上級者となれるのだろう。

 

更に言えば、私のように理屈ばかり考えるのではなく、少々馬場の状態が悪くても、天気が悪くても、まずは乗馬するということが、一番の上達の秘訣なんだろうなぁ・・・;;

 

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